iMeasureScanを使ってシャッタースピードに(多少の)自由を。

スキャニングをするソフトウェアはepson scanの他にもいくつかあって、その中に、iMeasureという特殊なスキャナを開発している企業が作っているiMeasureScanという業務用用途のスキャニングソフトウェアがある。本来はスキャナを濃度計として使うようなものなのだけど、このソフトが持つ機能にマルチスキャンというのがあって、これを用いると指定回数のスキャン結果を合成(加算/平均)して保存してくれる。ってことは事実上スキャナカメラ的にはシャッタースピードの制御のかわりとして使える。ブログのほうで僕のカメラに気付いてもらっていたので、白々しくご挨拶させて頂いたところ(笑)、格安で提供して頂けることになった。
それ以来なかなか時間がとれなかったのだけど、ようやく取れたのでテストの結果を掲載。
まずepson scan。条件は、f4で適正という写真をf16で撮影して、あとでトーンカーブで持ち上げまくった。4段。かなり苦しい。
iMeasureScan test (epson scan)
次にiMeasureScan。今回は4回のマルチスキャンで、加算平均モードにした。これ以上ももちろん設定可能だけど、まあ現実的なスキャン時間としては4回が限度かも。ちなみにiMeasureScanにはズーム機能がないけど、スキャンしてもいきなり保存しないので、これを使ってズームとほぼ同等の効果として使えた。
iMeasureScan test (iMeasureScan)
筋ノイズが低減されているのが確認できる。いいかもしれない。
色がかなり違うのと、iMeasureScanのほうが像がぼやけているのは、iMeasureScanが現在のところ、epson scanでいう色補正なしでのスキャンに対応していない為(メールしたところ対応してくれる予定とのこと。丁寧な対応ありがとうございます)。行列演算のようなものがかかっているらしい。RGBセパレートでない色補正があると、スキャナカメラはRGBがずれた状態でのスキャンになるので、各チャンネルのずれを後でphotoshop上で修正した時にエッジ跡が残ってしまう。今回はさらにマルチスキャンなのでそれが誇張されてエッジが乱れ、像がぼやけてしまった。あと、もしかするとスキャンの度にセンサの位置が若干ずれる、というのも含まれているのかもしれない。ただ、よく見ると4回のスキャンに対してぼやけかたは3重の像なので、色補正によるチャンネル間干渉がメインの原因とみていいと思う。色補正の問題が修正されればシャッタースピードにも多少自由度がだせるかもしれない。あともう一つの使い方として、十分明るい被写体に対して加算平均マルチスキャンを行えば、ネガ並みのDRがだせるかも、という妄想もある。まー現実問題今よりさらに長い間被写体にとまってもらわなきゃいけないので4回以上は屋外では絶望的だけど。

おまけ:f4で撮影したもの。ぼけまくりだけどやっぱ綺麗だなぁ。
iMeasureScan test (epson scan,normal exposure)